2010年8月23日月曜日

小唄の「舟」

乗合船っていう曲はご存知でしょうか。
たまに歌舞伎でもでるんですが、常磐津の名曲。
「乗合船恵方万歳」が正式なタイトルでしょうか。
私、この曲大好きなんです。
宝船にみたてていろんなかたが乗ってる船。絵画的で美しい。











昨日清元を浚っている時にちょっとこの曲の話になって
で、今日は小唄の「舟じゃ寒かろ」を浚っていて

「んん??」

と思いました。
小唄に出てくるフネってみんな「舟」
涼み舟とかもやい舟とか。

個人的に「舟」っていう字の方が
「船」よりかっこいいように思って調べもしなかったのですが
船っていう字はどうやらオールマイティで
どんな大きさの船舶にも使用できる様子。

そして「舟」の方はご想像の通り
こう、船頭さんが手で漕ぐようなちんまりしたもの
をさすことが多いようです。雰囲気もありますね。
漢字字体もすっきりしているから
華奢な印象も手伝ってくれるのかしら。

(あ、ところで船頭さんは、この字しか使わないんですね。
「舟の船頭衆」とか「舟に船頭」とか小唄にもありますが)

ってことは、現代の屋形船は残念ながら「船」で正解な雰囲気。

ま、だいたい舟でこっそりしっぽり逢瀬を楽しむなんて
ちょっと現代じゃ考えにくいですけれど。

大人数の豪華客船のなかのほうがよっぽどこっそりできるのかも笑

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