2016年3月5日土曜日

柳橋へ

みなさまお元気でしょうか。
気がつけば確実に春の足音が。

今日は打合せに懐かしの地、柳橋へ参りました。

柳橋の拾い画です。

柳橋といえば、かつて東京随一と謳われた花街。
いまは料亭も見番もなくなってしまい、街も様変わりしましたが、
成瀬巳喜男監督の「流れる」をはじめ、数々の映画の舞台にもなりましたね。
小唄でももちろんたくさんうたわれている土地ですが、
何をかくそう、千紫の家元、千紫千恵も元は柳橋の芸者だったそうです。

とここまで書いておいてさらになんですが

そして、わたしも(えらそう)生まれ育った土地でございます。

小さいころは政治家の黒塗りの車が行き交うこともあったこの通り。
こちらの通りのつきあたり、隅田川のすぐ手前という
素晴らしいシチュエーションの本日お邪魔した藤間蘭黄先生のお稽古場。
入り口でお弟子さんが待っていてくださいましたが
わたしが撮影していたために引っ込んでくださってしまいましたすみません。。

僭越ながらうちの実家も浜町に越す前はこの通り沿いだったのでした。

通り沿いに柳の木がならび、夏の盆踊りもこの通りを会場として開催されていました。
蘭黄先生のお祖母様はご存知、人間国宝の故 藤間藤子先生。
私は人間国宝という言葉をご近所にお住まいという藤間藤子先生のお名前で初めて知りました。当時とても不思議な言葉に思えたものです笑
そして、お稽古にいらした役者衆もご近所でちょこちょこお見かけしていました。
幼心に、すれ違った澤村藤十郎さんのなんともいえない美しさが印象的でいまでもあの時のことを思い出せます。。

ちなみに蘭黄先生の御宅のお隣は、かの有名な小唄のスター市丸さんのお家でした。
いまは改装しておしゃれな隅田川沿いのギャラリーカフェに。

ですので、その盆踊りでは市丸さんのヒット曲「三味線ブギ」が必ずかかりました。
盆踊り命だった私はこれで育ったので、てっきり全国的に盆踊りのスタンダードナンバーなのかと思っておりましたはい。。

確か小学校の先輩の鳥肉屋さん。焼き鳥が美味しかった。
穴子が異常に美味しい思い出の梅寿司

話がそれましたが、本日は五耀會の先生方と打合せをさせていただきました。その前に、定例の「日本舞踊への誘い」公演がありましたので、
所用で遅れましたが、ちゃっかりそちらも拝見させていただきました。

本日は長唄「松の緑」をそれぞれのご流儀で観賞する、というまた一段と面白い企画でした。

ほっと一息の先生方アフタートーク中

本日の打合せの内容はまた後日こちらでご紹介させていただくことにして、

今日は久しぶりにしみじみと柳橋を歩かせてもらいました。
三味線ブギを一心不乱に踊っていた当時は、自分が小唄の演奏者になるとも、まさか蘭黄先生とご一緒させていただくようになるとも、夢にも思っていなかったので、
人生は何が起こるかわからないものだなあと思いました。


…って他人事みたいでなんかすみません、とにかく精進します!!






2 件のコメント:

  1. 以前「わざわざ」足を運んで歩いた柳橋界隈。
    あらためて歩いてみたくなりました。

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